佐藤直子official blog - 佐藤直子のテニスがすべて

ヒンギスの返り咲き、お見事。東レパンパシフィックの5度目の優勝。素晴らしいテニスでした。ああいうテニスがしたいなあ。相手に隙あらばさささっとネットへつめ、相手がガンガン調子に乗って打ち込んで来れば突然のドロップショット。素晴らしい以外の言葉が見つかりません。
　でも、今日の東京体育館で一番面白かった試合は、ダブルスの決勝です。レイモンド・ストーサー組対スタブス・キング組。ファーストセットもファイナルセットも3-5から５-５になる展開で、手に汗握る大接戦でした。
　私にとって特に面白かったのは、レイモンドとスタブスはずっと長い間ダブルスを組んでいたパートナー同士だったのです。彼女達は何回もウィンブルドンも優勝しています。ダブルスの名手として有名な二人です。その２人が、相手として戦う。どういうポイントでどう動くか、精神的な内面も、すべて知り尽くした２人が、ネットを隔てて反対側にいるわけです。その２人の戦略的な戦いが私にとってはとても興味深いものでした。
　　結局レイモンド・ストーサーがファイナル７-５で勝ちました。ダブルスの立ち位置なども、私がトーナメントを回っていた頃から、すでに変わっていますし、リターンの打ち方もダウンザラインをかなり多用するようになりました。
　私もいろいろ学んで進歩しないといけないので、今日のダブルス観戦はとてもよい勉強になりました。
　今日は元プロの甘露寺たまかさんと一緒に見たので、「私だったら今度絶対にサイド抜きますね」「いや、私はクロスに返す」とか、ポーチに出るタイミングとかをお互いに言い合って、とても楽しい観戦でした。
　たまかは、私よりもずっと若い選手でしたが、私が長く現役を続けたので、一緒にトーナメントを回っていた時期があるのです。スタブスもレイモンドも、我々が回っていた頃の選手なので、身近に感じながら応援しました。

　私はこれから、「華麗なる一族」を見なくてはなりません！
〓〓佐藤直子〓〓